ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

み・れ・ん・・・ な

考えあぐね、思い悩んだ末、やっと腹を決めて、きっぱり別れたはずである。 それなのに・・・。 暑いにつけ、寒いにつけ━━雨の降る日は、とても恨めしく、ため息をつく。 そして、「未練な・・・」と自分を叱るのである。 自家用車を手放し、運転免許証を自…

さよなら、マロンちゃん‥‥

晩秋も間近い、肌寒さを覚える朝、マロンは冷たくなっていた。 夕べ寝るときの、腹ばい姿勢のまま‥‥。 別れは近いだろう、と胸の内では思っていたけど、やはり悲しく、寂しい。 愛犬「マロン」は、オスのチワワ。あと2か月もすれば満18歳になる「長寿だよな …

鏡かけ

鏡台の鏡かけがめくられたまま、鏡面がむき出しになっているのを見か けると、私はとても気になる。すぐに布をきちんと掛け直して、その場を 離れる。 いつ頃からだろう、気になり始めたのは――。 鏡を使った後、妻が、 つい鏡のカバーをし忘れて立ち去るのか…

あの頃のままで‥‥

高校の同窓会機関紙が届いた。 1年1回の発行で、同窓会運営賛助金一口1,000円を納めた人を優先して配布されて いるようである。 私も妻も、前々から毎年賛助金を振り込んでいる。私と妻は同級生であり、同窓生で ある。 紙面には、賛助金を納めた人の氏名…

千里の道も一歩から――運転免許証を自主返納しました

一か月振り、外を歩いた。 ショッピングカートを押したり、引っ張ったりしながら、十数分かけて食品スーパーへ たどり着き、次にドラッグストアへと回った。買い物所要時間40分。自宅を出てからお よそ1時間10分、やれやれ無事帰宅できた。 12月9日に、外出…

妻の く・ち・び・る

――人の一生は、「忍耐」に明け暮れの旅路か‥・なんて、今さらながらつぶやい て、ため息ひとつ。 11時を回ったので、ぼつぼつ昼のおかずを作らなきゃ。さぁて。 娘が買い置きして行ってくれたレンコンがあるから、かつお節を入れて煮物でもつくっ てみるか‥…

妻の お・も・ら・し

夜中に頭の先でゴソゴソ、気配。 「どうした?」と顔を上げると「トイレまで持たなかった‥・」と、つぶやく妻。 何枚か重ね着して寝る下着をぬらしてしまったのか、押し入れから着替えをあれこれ 引っ張り出しているようだ。 「早くせんと、風邪ひくぞ」妻を…

色白で、スマートで、純情で‥・

「色白で、スマートで、純情で――爽やかに、ニコッと頬染めて、優しい声で(ワン ちゃん)さん、て呼びかけてくれた、あのK子さんに会いたいなぁ‥・」と、つぶや く。 すかさず「そばにいるやないの―」ちょっと逆らうような妻の声が返ってく る。 私が「K子…

つながりにくい遠隔サポート

8月の初め、7年使っているPC「東芝ダイナブック」にトラブル?。 突然、全く動かなくなってしまった。 数日、あちこちひねくり回してみたものの、所詮はど素人。お手上げ。 dynabookあんしん点検窓口に電話して、助けをお願いした。 終始、親切丁…

さば水煮缶で ”絶品炊き込みご飯” 作りました!

老体にも、出来ました!。 ブログ「居酒屋HANA」さんを覗くと目にするメニュー、いつも物欲しげに眺める ばかり。 私にも、何か一品でよいから、いつかこんな美味しそうな料理が出来たらなぁ‥・。 腰も曲がるこの歳まで ”男子厨房に入らず” 何てうそぶい…

ありがたいことだなぁ‥・

「三度三度、毎日、二人そろって、ご飯を美味しくいただくことが出来て、ほんとに ありがたいことだなぁ、母さん。」 「ほんと。父さんも私も、自分の歯で噛めるから、何を食べても美味しいわ。」 「母さんは歯も丈夫だし、目はメガネなしで新聞読める。耳も…

お疲れさま、母さん‥・

「今日は、何日?」 (私は「新聞見りゃ、わかるだろ」いらだつ気持ちをこらえて) 「6月6日土曜日だ」と答える。 妻は、朝食の支度を続けながら 「ゴミ出しはなしか‥・」と念を押してくる。 「そうだよ」 私は、食卓の前に腰を下ろし、朝刊を広げる。 こ…

養母(はは)のレシピ

台所の戸棚で探し物をしていたら、奥の隅から、厚紙に書かれたレシピが出てきた 。 菓子箱の厚紙をB5の大きさに切って、ボールペンで走り書きされている。亡き養母 の書いた字だとすぐ分かる。クリップで3枚止めてあった。 「酢豚」と「マーボ―豆腐」のレシ…

たかちゃんに会えました

小・中学校の同級生、たか子さんが拙宅を訪ねて来た。 50年振りだろうか、健やかなお姿が、何より嬉しかった。 ひょんなことから、途切れていた縁(えにし)の細いひもがつながっての再会である。 お互い、じいさん・ばあさんになっているが、記憶に残る幼顔は…

父さんには、似ないわ!

妻が見ているテレビの歌番組をのぞいたら、三浦祐太郎さんが歌っている。 「百恵ちゃんに似てるなぁ」思わず私の足が止まる。 「やっぱり親子やわ」妻の笑い声が返ってきた。 親、兄弟は、顔や性格、くせまでよく似るといわれている。DNAというものであろ…

ふとんの中

朝方の冷え込みが日ごと強まり、老体はいよいよ縮こまる。 ふとんから、なかなか離れられない。 尿意も我慢。目覚まし時計をちらり見て(あと30分ある、ある‥・)。今日一日を あれこれ思い描き、うなずく。それで安心すると、からだを、くるり丸くして、顔…

あなた、どなたでしたっけ?

病院に入院すると、自分の名前のはいったリストバンドをはめられる。 患者を取り違えたり、医療ミスを防ぐための手立ての一つであろう。 院内のいろんな場面で、名前を確認される。 ――50歳を越えたころ、痔がだんだん悪化し、脱肛を手術することになり入院し…

弟よ、妹よ‥・

8月の初め、娘が、上司らに従って出張、仕事中転んで左足くるぶしを骨折、帰宅し て最寄りの病院で診察してもらったらすぐ入院、手術することになった。 娘は実家から車で40分ほど離れたM市のマンションに一人住まい。入院手術となると 担当医から親に説明…

すれ違った人…

夕方、日が落ちてからチワワと散歩に出かけた。 自宅の裏を走る都市計画道路の歩道を、12歳の愛犬の歩みに合わせてゆっくり、いつ もの道筋を行く。 西空のあかね雲をぼんやり眺めながら、ふと考えごとをした時、誰かすれ違ったよう な気配で我に返り、つい…

しみるねぇ~懐メロ

歌は、聞くも、歌うも(若いころ)好きである。 歌謡曲、取り分け懐メロ。うれしいねー大好きです。 (昔、先輩の(左系)記者から「低劣な(趣味)‥・」と冷笑されたが――気にしない、気にし ない。) ふだん家でちょっと片づけ何かしていて、ふと気がつくと懐…

妻の悲鳴

「父さん、買い物につき合ってくれる・‥」しゃべりながら台所から廊下を横切って 居間へはいろうとした妻は、2センチほどの段差につまづきばたっと倒れ込んだ――折 よくそこに立っていた私が胸で受け止める格好になって無事に済んだ。妻は朝刊の折り 込み広告…

「父の日」と中国産うなぎ蒲焼

「父の日」の16日朝。スーパー〇〇店の折り込みを眺める妻の後ろから「あんたがこ の間から食べたい食べたいって言ってるうなぎのかば焼きが出ているじゃない」と声を 掛けた。 「父さん、お昼どっかへうなぎ食べに連れてってくれる。それとも〇〇店で間に合…

そして 廃家・‥

自治会の会合が終わって、しばらく雑談になった。 自分の住まいの周りに、ぽつりぽつり空き家が出始めた、と話す人。「うちの隣りも 無人になった」と相づち打つ人。 町のうちは空き家が増えるばかり。一方、町はずれの豊かな農地は次々埋め立てられ て、住…

ホトケの徳さん

顔見知りのA男さんが69歳で亡くなった。新聞の地域版「おくやみ」欄で知った。 A男さんは温厚なお方で、近隣の困っている方々の面倒もよく見られた。 地域の人たちから、A男さんのようなお人が市会議員になってくれたらありがたい のに‥‥と期待されていた…

穴子寿司

気に入った時代小説を夢中で読んでいても、じきに目が疲れるようになった。 ごろり、ソファに寝転ぶ。口がさみしい。 「うまいもん、食いたいなあ」とつぶやく。 「好きなもの食べたらええやないの。どんなもの食べたいの」と妻。 「どんなものって聞かれて…

「――愛しているよ‥‥」

1か月ぶり顔を見せた娘と夕食を囲んだ。 妻が作った野菜の具たっぷりのみそ汁や根菜の煮物を食べた娘は「久しぶり母さん の味、美味しかった。ごちそうさま」普段外食に頼りがちで、野菜の摂取が少ないか ら、たまに家に帰ると母親に野菜料理をねだるのであ…

山のあなたの 空遠く・‥

春風に誘われ、愛犬マロン(チワワ、12歳)と散歩の足を延ばして、町はずれに行っ てみる。 眼下に広がる田んぼのかなたに、ふるさとの山並みがかすんで望まれた。 ――――私の生家のすぐ前から、田んぼを隔て数百メートル辺りに山並みがでん と横たわっている…

「趣味は」って聞かれても・‥

クロマチックハーモニカ奏者 南里沙さんのコンサート(※)に連れってもらった。 クロマチックハーモニカという言葉も聞き初めなら、プロのハーモニカ演奏を聴 くのも初めてである。 クロマチックとは「半音階」の意味。一本のハーモニカで、全てのキーが演奏…

反対は、お一人です

昨年4月から、自治会の会計を務めている。 この3月いっぱいで任期満了、4月第一日曜日に開催予定の総会で決算報告をし、新年 度の会計係に会計書類を引き継ぐ段取りである。 私どもの自治区は、住民の高齢化が進み、空き家も目立つ。 自治会にはいらない世帯…

[さあ、‥‥]とか「ただ、‥‥」だとか、ちょっと何だか‥・

夜、テレビの歌番組を見ていて、ちょっと気になった。 女性の司会者。「さあ、今週の特集は、昭和〇〇年のヒット曲特集です。さあ、さて どんな年だったのでしょう」「さあ、まずはこの歌から‥‥」 “くせ“なのか、しゃべり始める度に「さあ、」が出る。 「さ…