ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

2017-01-01から1年間の記事一覧

人間のすることに・・・

新聞の社会面を開いたら「裁判官 うっかり。実名で呼びかけ」の見出しが目に留まった。 性犯罪の被害者が誰であるかわからないように、被告を匿名で審理したH地裁の公判で、裁判官自ら被告を名字に「さん」付けで呼んでしまったという。 裁判官だって人間、…

しち・ご・さん

日曜の12日、19日とその前後の数日「七五三」の手伝いで氏神さまの社務所へ出かけた。 小さなお宮のことで、常勤は神職(宮司)一人。 祈祷や行事が重なり、スケジュール一杯になると、来客につい不行き届きな応対になってしまう場合も出てこよう。 そこで、…

帰る姿が懐かしい……青春の並木道。

日没まで間があった。 知人を訪ねての帰り、急に思い立って、すこし回り道をして、昔の職場辺りをのぞいてみたくなった。 その宝物館の駐車場に車を止め、管理事務所の近くを歩いてみる。 高い植木に囲まれ、事務所は五十数年前の佇まいそのままに思えた。 …

ふる里は、今・・・

秋のお彼岸。妻と連れ立って私の生まれ在所へ墓参に出かけた。 車で30分ほど。 村はずれの、曲がりくねった細い坂道を上り詰めた辺りに墓はある。 花と水を供えて父母や先祖の霊を慰め、当家一統の無事を祈った。 実家に寄り、弟夫婦と歓談した。 私の同級生…

娘の気持ち・父の祈り

長女は、ほとんど毎朝晩、通勤途中の車から電話してくる。 「おはよう」とあいさつすると、 「うん・・。マロンは、何してる?」愛犬チワワのご機嫌を聞く。 老いた両親と飼い犬の、どちらを気にしてくれているのやら・・。 長女は、私どもから車で40分ほど…

男、至福のひととき?

連休で、名古屋に居を構える長男が帰省した。久しぶり、正月以来である。 夕食の後、コーヒーを飲みながらの雑談で。 息子が言うには、毎日大抵夜9時ごろ車通勤の帰り道、途中コンビニに立ち寄って100円コーヒーを買い、車の中で一人カップを抱え込む。 ひと…

今日は見知らぬ顔ばかり・・

ふだん、私個人のお金の出し入れは、A銀行B支店のATMで済ませているが、少し尋ねたいことがあったので、一年ぶりくらいだろうか窓口に立った。 順番を待つ間、カウンター内で立ち働く行員さん方のお顔を見渡したが、奥の支店長席で書類を見る男性も、窓…

沈丁花の花の香り……

2平米ばかりの裏庭に、妻が移植した沈丁花が花をつけた。 背丈は50センチほどだが、数本の枝に四五十個も白い花を咲かせ、辺りに甘く上品な香りを漂わせている。 チワワ散歩の行き帰り、鼻を近づけては、やや強い香気にひとり酔っている。 沈丁花の香りが…