ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

2005-10-01から1ヶ月間の記事一覧

菊花香る

ことしも境内で菊花展が始まった。秋はやっぱり菊。わがA町の「まちのはな」でもある。 町内の愛好家が手塩にかけて育てた大輪おおよそ八十鉢。向拝所から社頭の2張りのテント辺りは、朝から菊花の香りいっぱい。11月10日まで参拝者の目を楽しませる。この…

秋の夕暮れ

気がついて立ち寄れば、キンモクセイもあらかた花を落とし、次はサザンカまで境内に花はない。サクラの葉も早や黄色に染まり始め、木の下は一面茶色の病葉(わくらば)が重なりあう。 秋はいつも音もなく忍び寄り、やがて駆け足で過ぎてゆく。人生を重ねてみ…

しつけが必要なのは、お母さん……

境内林に隣接してカトリック系の私立幼稚園がある。この時期毎日、運動会に備えて練習を重ねるブラスバンドのにぎやかな音が当社の境内にまで響き渡る。 こちらも知らぬうちに憶えてしまって鼻歌に出てくる。「おや、だれか音程間違えたぞ」つい心配したりも…

ホトケの徳さん

親類や職場の元同僚はT・Hさんのことを「ホトケの徳さん」と呼んでいる。人柄は温厚、仕事は黙ってこつこつ。手先は実に器用。めったに不平不満をもらさない。 定年後もしばらくは資格を生かしてボイラーマンを務めていた。そのころからA地区の当社氏子総…