ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

倒れそうな鳥居

参道に鳥居が20本ほどたっている。
ほとんどコンクリート造りだが、白木づくりも数本ある。そのうち2本が虫に食われ、湿気で腐食も進んで根元ぐらぐら、心細い状態に陥っている。
総代(氏子の代表)らは「危険だ。早いとこ撤去してしまえ」と騒ぐ。とりあえずは、両隣りの鳥居にロープを張って支えている。
私は、鳥居の奉納者に電話して(神社の判断で撤去しても良いかどうか)返事待ちの昨今である。
神社に奉納された物の、後の管理をどうするか。神社はどこまで責任を持たなければいけないのか。とても気を使う。ものによっては維持経費がかかる。この件について、以前に神社庁にたずねたが、いまだに回答を得ていない。
鳥居や石灯篭などぐらぐら危なくなったものほど、子供たちはいたずらをしたがるのではないか――と思いたくなる。わざわざ危険な所へ寄ってくる。石灯篭のてっぺんに上って揺すってスリルを楽しんでいる。数年前そんな有様を見てびっくり。あわてて石工さんにお願いして石灯篭を全部チェック、ぐらついているものを補修し固定してもらったことがある。
神社施設の賠償責任保険をかけてはいるが、油断はできない。