ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

無題

境内に一本きりのサルスベリ。その白い小花の長い季節が終わったと感じたきのう、宵のうち一陣の風とともに秋の空気に入れ変わった。きょう早朝、出社途中の車窓に流れ込む風きわめて爽やかであった。
昼間は、残暑まだ厳しい。10時から例大祭(例祭)。正装の衣冠の下は汗ぐっしょり。汗をかくのは緊張が足らんのかな、おれは修業が足らんのかな。ベテラン役者は舞台で汗をかかない――昔そんな話を耳にしたことがある。
例大祭、それに先立って11日日曜日の子供みこし行事。毎年のことながら、暑い、忙しいのぼやきを連発しているうちにことしも夏は去り行く気配。
神社の一年はこれから加速する。すぐに七五三、秋の大祭、年末。駆け足でやってきて、あっという間もなく正月を迎える。毎年こうなのだ。そして馬齢を重ねる。ああ、いやなこった。
お祭りの後片付けを終えた夕方。疲れ果てた。PCを開いたら、キーが愚痴をこぼした。