ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

キツネのお宿

本殿裏の境内林に、つい最近キツネが住みついたようです。
森のくぼ地の土手に深い穴を掘って巣をつくり、ひそかに行動しているらしい。樹木の手入れに森へはいった氏子総代(ボランティア)が姿を見かけ「おとなしい、きれいなキツネですよ」と教えてくれました。
小さいころは、麦の穂が波打つ畑に出没するキツネの鳴き声に怯えたものですが、もちろん今は興味津々。いっぺんお顔拝見と、早速キツネのお宿を訪ねて驚きました。史跡の指定を受けている土塀跡の一角を掘りも掘ったり、穴の前はかき出した大量の土の山。ありゃ、タイヘン…。
昼間のことで穴の辺りはひっそり。奥にひそんでいるのかな。さて、お前とどうつき合ってやろうか。穴を壊して追っ払うのはかわいそうだし、いっそ油揚げでも買ってきて仲良くなろうか。いや、そんな昔話みたいな感傷にふけるのも大人気ないや。
しばらくはそっと見守っていてやろう。とりあえずそんな気分で落ち着いたはずなのに、やっぱりキツネの動静が気になる、気になりますとも。