ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

野口みずき選手のお礼参り

 アテネ五輪女子マラソンで金メダルに輝いた野口みずき選手が古里の三重県伊勢市内で凱旋パレード、市民の大歓声を浴びました。
 その折、神宮へお礼参りもされました。レースで最も苦しい時、パンツに縫いつけていた神宮のお守りをしっかり握り締めて頑張ったとのこと。今度は北京五輪へ向けて「北京カラーの赤いお守りを受けました」と記者会見で話されてました。さすが伊勢っ子。
 謙虚な、心ほのぼのとしたお話です。人に、物事を頼んだら御礼を申し上げるのが当然のエチケット。まして神さまに必勝を祈願したのですから、わざわざ神前にお参りしてお礼を申し上げるのが何を置いても大事です。伊勢の大神さまは、こんな野口選手を北京でもしっかり守って、金メダルを授けてくださることでしょう。
 私どものお宮にも、合格や旅行安全など祈願をされたり、また、お守りを受けられる人が毎日訪れます。でも、その後無事願いがかなったとお礼参りをされる人はほとんどいないようです。神さまに頼みっぱなしです。これじゃ次の頼み事は聞き入れてもらえませんね。
 お世話になった相手様にきちっとお礼を申し上げて、初めて自分も心底から気分爽やかになれます。毎日そんな生き方をしたいものだと心がけています。