ノスタルジー

「ワンちゃん宮司の旅の宮余話」(改題)。「ワンちゃん」は、昔、駆出し記者のころ先輩がつけてくれた。このあだ名、今では遥か青春時代のよすがでしょうか。

お賽銭、せめて百円玉奮発して・・・

 氏神さまと呼ばれる、小さな神社にも賽銭箱がちゃんと置かれています。
賽銭箱に投入されたお賽銭は、適時回収して、銀行へ預け入れます。

 ところが、賽銭に多い1円玉、10円玉といった小銭を預け入れる時、今年2月ごろからその都度銀行に手数料を取られることになりました。
仮に1円玉を101枚預けると210円の手数料を取られる勘定です。もちろん、これは大雑把な言い方ですが、お金を預けると損をすることになります。

 私どものような小さなお宮では、日々の賽銭は1円玉が圧倒的に多く、次いで10円玉。毎朝、顔ぶれの決まったお年寄りが「足腰の痛みが和らぐように」「長生きできますように」と祈願をこめてお供えした1円玉、10円玉です。(まさか「賽銭は、せめて100円以上供えてよ」ってお願いするわけにもいきません)。

 さてさて、ゼロ金利時代どころか、預金するにも手間賃を取られる時代にはいったのか。お祈りのこもった1円玉までかすめ取る銀行サマ。おお、怖い。

 郵便局も負けず劣らず。宗教法人である神社が貯金(無税)を出し入れする時、半年ごとに法務局へ出向き千円払って登記簿謄本をもらい、郵便局の窓口に提示しなければ取り扱ってもらえません。貯金利子をはるかに上回る手間賃です。(そりゃ、宗教法人の衣をかぶって税金逃れを試みる悪徳法人が存在することもわかりますが)。

 いつの時代も、金融機関には頭が上がりませんね。